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リビングから見通せる芝の遊び場と駐車場を分ける低いフェンス

Kid-Friendly Garden / 暮らし方から

子どもが遊べる庭

子どもが遊べる庭は、遊具を置くことより先に、親が家の中から見守れて、子どもが道路や車に近づかずに済む配置から考える庭です。転んでも痛くない床、水遊びのあとの片付け、口に入るかもしれない植物、そして子どもの成長とともに変わる使い道。小さな子どもがいる時期は思いのほか短いので、その後の使い方まで見通して組み立てます。

写真はイメージです(AI で作成)

  • 1遊び場を道路と駐車場から離して置く
  • 2家の中から見守れる位置に遊び場を作る
  • 3成長したあとの使い道まで見込んでおく

子どもが遊べる庭の考え方

子どもが遊べる庭づくりの出発点は、どこに遊び場を置くかです。広さや遊具の種類より、リビングやキッチンから目が届くか、道路や駐車場から離れているか、という位置の条件のほうが毎日の安心に直結します。家事をしながら窓越しに様子が見える場所に遊び場があれば、子どもは庭で、親は家の中で、それぞれの時間を過ごせます。

もうひとつの軸は片付けです。砂や泥、水遊びの道具、外遊びのおもちゃは、置き場所が決まっていないと庭じゅうに散らばります。外で手足を洗える水栓、道具をしまう小さな物置、濡れたものを干せる場所。こうした脇役を最初に用意しておくと、庭で遊ぶことが親にとっても負担になりにくくなります。

子どもの背丈でも使える低い水栓と排水のある手洗い場
写真はイメージです(AI で作成)

道路・駐車場との区切り

子どもの遊び場でまず考えたいのが、車との距離です。駐車場と庭が地続きになっていると、車を出し入れするときに子どもがすぐそばにいる、という場面が生まれます。遊び場は駐車場から離れた側に置き、間にフェンスや植え込み、段差を設けて、遊んでいるうちに車の通り道へ出てしまわない配置にします。

道路側も同じ考え方です。オープン外構で道路と庭がひと続きになっている場合は、遊び場の周りだけでも低いフェンスで囲い、出入口には子どもが自分で開けにくい門扉を付けると、ボールを追いかけてそのまま道路へ、ということを防ぎやすくなります。囲いは高く重くするより、親の目線から子どもの姿が見通せる軽い形のほうが、見守りの面でも使いやすいものです。

玄関から門までのアプローチも、子どもが毎日歩く通路です。駐車場を横切らずに道路へ出られる動線にしておくと、送り迎えのときの慌ただしさの中でも、車の陰に子どもが入り込む場面を減らせます。

段差と高さの考え方

敷地に高低差がある家や、リビングの外にウッドデッキを設ける家では、高い所の縁の扱いを考えておく必要があります。参考になるのが建築基準法施行令の決まりで、屋上広場や2階以上のバルコニーの周囲には、高さ1.1m以上の手すり壁や柵を設けることとされています。庭の擁壁の上やデッキの縁にそのまま当てはまる決まりではありませんが、人が落ちないための高さのひとつの物差しにはなります。

柵の周りに置く物にも気を配ります。消費者庁は窓やベランダからの子どもの転落について、手すりの近くに足がかりになる物を置かないよう呼びかけ、エアコンの室外機は手すりから60cm以上離すか上からつるすことを挙げています。デッキや擁壁の上の柵でも同じ考え方で、柵の近くには植木鉢やベンチ、物置を置かず、室外機の置き場所も柵から離して計画しておきます。デッキの高さを室内の床に揃えつつ、庭への下り口を緩やかな階段にしておくと、小さな子どもでも自分で行き来しやすくなります。

水遊びと水まわり

夏の庭で子どもがいちばん喜ぶのが水遊びです。ただし、消費者庁は、水深が浅い場所でも子どもが溺れることがあり、溺れるときは声を出さずに静かに沈むことがあると注意を呼びかけています。そのうえで、ビニールプールやバケツに水をためたままにしないことを、子どもだけで水に近づく状況を減らす例として挙げています。

外構の計画では、この考え方をそのまま形にします。水遊びをする場所はリビングから見通せる位置に決め、使い終わった水をすぐ流せる排水をそばに用意しておくと、片付けの手間が減り、水を張ったまま置いておく理由もなくなります。庭に池や水鉢、雨水をためるタンクを置きたい場合は、子どもが小さいうちは見送るか、ふたや囲いで子どもが手を出せないようにしておくのが安心です。

立水栓は、子どもの背丈でも使える低めの蛇口を添えておくと、泥遊びのあとに自分で手足を洗う習慣が付きやすくなります。

植物の選び方

小さな子どもは、花や葉、実を口に入れてしまうことがあります。庭の植物には毒を持つものもあり、厚生労働省は、スイセンやイヌサフラン、トリカブトといった有毒植物を食用の植物と間違えて食べる食中毒が起きていることを公表しています。同省のまとめでは、スイセンによる食中毒は過去10年で74件にのぼります。

こうした植物は観賞用として庭に植えられていることが多く、家庭菜園のそばにあると、葉の形が似た野菜と取り違えるおそれもあります。子どもが遊ぶ場所や菜園の近くには毒を持つ植物を植えない、新しく植えるものは植える前に一つずつ確かめる、という二つを決まりにしておくと安心です。

反対に、子どもが触れて楽しめる植物を選ぶのも庭の醍醐味です。実のなる木、季節で色が変わる木、香りのあるハーブなどは、外遊びのきっかけになります。とげのある木は通路や遊び場の近くを避けて配置します。

遊ぶ床と道具の置き場

遊び場の床は、転んだときの当たり、汚れにくさ、手入れの手間で選びます。

床よい所気にしたい点
天然芝やわらかく、裸足で遊べる踏まれる所が傷みやすく、刈り込みが要る
人工芝泥が付きにくく、手入れが軽い夏は表面が高温になる
ウッドデッキ室内とつながり、雨上がりも使いやすい天然木は定期的な塗り直しが要る
砂場子どもが長く集中して遊べる使わないときはふたをして、落ち葉やごみを防ぐ

道具の置き場は、遊び場のすぐそばに小さな物置か屋根付きの棚を用意すると、子ども自身が出し入れできて片付けが習慣になります。三輪車や自転車を置く場所は、駐車場の車の動きにかからない位置に分けておきます。

成長に合わせて変える庭

子どもが庭で夢中になって遊ぶ時期は、振り返ると長くありません。砂場が必要な時期、ボール遊びが中心の時期、友達と庭で過ごす時期、そして庭にあまり出なくなる時期と、使い方は数年ごとに移っていきます。最初から作り込みすぎず、あとから姿を変えやすい作りにしておくのが、このスタイルならではの考え方です。

たとえば砂場は、のちに花壇や菜園に変えられる大きさと位置で作る。遊具は地面に固定しすぎず、外したあとは芝やテラスに戻せるようにしておく。遊び場を囲ったフェンスは、子どもが大きくなったら外して庭を広く使えるよう、柱の立て方を考えておく。こうした準備で、子どもの成長に合わせた作り替えを小さな工事で済ませられます。

費用の目安

子どもが遊べる庭の費用は、床材の面積と囲いの長さ、デッキの有無で変わります。外構工事の費用をまとめた資料から、関係の深い部位の目安を並べます。

部位費用の目安
芝生張り(1㎡あたり)2,000〜5,000円
人工芝の施工(1㎡あたり・防草シート込み)2,500〜3,500円
天然木のウッドデッキ(1㎡あたり)1.5万〜2.5万円
フェンス(1mあたり)5,000〜3万円
門扉10万〜50万円

いずれも目安で、地域・敷地・材料で変わります。遊具や砂場のように使う期間が限られるものは小さく始め、床や囲いのように長く使うものに予算を寄せると、作り替えのときの無駄が少なくなります。

失敗しやすい所

よくあるのは、日当たりの良さだけで遊び場の位置を決め、家の中から見えない場所になってしまうケースです。南側の庭でも、リビングの窓の位置や家具の置き方によっては死角ができます。間取りが決まった段階で、キッチンやリビングに立ったときに遊び場が見えるかを確かめておきます。

次に、駐車場と遊び場の間に区切りを作らず、車の出し入れのたびに子どもを呼び戻すことになるケースです。後からフェンスを足すと床を壊す工事になりやすいので、区切りは最初に計画しておくほうが手間がかかりません。

最後に、遊具を大きく作り込みすぎて、子どもが大きくなったあとに撤去の費用がかかるケースです。成長後の使い道を最初に家族で話しておくと、作り込む所と軽く作る所の線が引きやすくなります。

よくある質問

子どもの遊び場は庭のどこに作るのがよいですか。

リビングやキッチンから見通せて、駐車場や道路から離れた場所が基本です。日当たりも大切ですが、見守れることと車から離れていることを先に満たし、そのうえで日差しの具合を調整すると、毎日使いやすい遊び場になります。

庭にビニールプールを置くときに外構で気を付けることはありますか。

使い終わった水をすぐに流せるよう、近くに排水と水栓を用意しておくと片付けが楽になります。消費者庁は、水深が浅くても子どもが溺れることがあるとして、水をためたままにしないよう呼びかけています。置く場所は室内から見通せる所を選びます。

芝生と人工芝はどちらが子ども向きですか。

天然芝はやわらかく裸足でも遊べますが、よく踏まれる所は傷みやすく手入れが要ります。人工芝は手入れが軽い一方、夏は表面が高温になります。遊ぶ時間帯や手入れにかけられる時間で選ぶと失敗が少なくなります。

庭に植えないほうがよい植物はありますか。

スイセンやイヌサフラン、トリカブトなど、厚生労働省が有毒植物として注意を呼びかけている植物は、子どもが遊ぶ場所や家庭菜園の近くには植えないのが安心です。新しく植える植物は、植える前に一つずつ確かめる習慣にしておきます。

子どもが大きくなったら庭はどうなりますか。

砂場を花壇や菜園に、遊び場の芝をテラスに、といった作り替えがよく行われます。最初の工事で、遊具を固定しすぎない、フェンスを外しやすい作りにしておくなどの準備をしておくと、作り替えが小さな工事で済みます。

参考にした資料

  • 建築基準法施行令 第126条(屋上広場等)(e-Gov法令検索)(laws.e-gov.go.jp)
  • 消費者庁「Vol.590 窓やベランダからの転落に注意!」(www.caa.go.jp)
  • 消費者庁「Vol.595 水の事故に注意―子どもだけで水に近づく危険な状況を減らして見守りを!」(www.caa.go.jp)
  • 厚生労働省「有毒植物による食中毒に注意しましょう」(www.mhlw.go.jp)
  • 東急リバブル「外構工事にかかる費用は?目安や相場、工事費用を抑えるコツまで解説」(2025年10月8日更新)(www.livable.co.jp)
  • ミツモア「【場所別】外構(エクステリア)の工事費用!施工例・見積もり例を参考に予算総額を確認しよう」(2024年6月28日更新)(meetsmore.com)
  • くらしのマーケットマガジン「防草シートに人工芝を敷く方法|自分でできる失敗しない手順」(curama.jp)

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